横浜市戸塚区のお客様より新型BMW M5をお預かり致しました。
こちらのオーナー様からは3台目のご依頼となります。
いつも当店をご愛顧頂き誠に有難う御座います。
新型モデルとなった第7世代のM5となります。「Mハイブリットシステム」というM専用のプラグインハイブリットシステムを搭載し720psを発揮するハイパワーモデルとなります。今回その中でもオプションのカーボンセラミックブレーキなど多数のオプションを搭載し、ボディカラーもマットブラック塗装のスペシャルモデルとなります。
今人気のマット塗装ですが非常にカッコよい反面、お手入れが繊細な事もご存じでしょうか?マット塗装は塗装表面に大きな凹凸があり、光が屈折する事によりマットに見えるという構造になっております。それ故、その凹凸に汚れが入りやすいく汚れが固着すると中々綺麗にする事が難しい塗装です。
またマット塗装は磨く事が出来ない塗装となります。磨いてしまうと凹凸が削れ通常塗装のような艶が出てしまいます。そのため擦り傷や洗車傷が付いてしまっても磨いて直す事が出来ません。そんなマット塗装を守る方法は現在大きく分け2つあります。
①マット塗装専用セラミックコーティング
マット塗装専用に開発されたセラミックコーティングです。マットの質感を保ちながら塗装凹凸面にコーティングが入り込み汚れの固着を低減させる事が可能です。定期的な洗車メンテナンスを行っていけばマット塗装でも綺麗を維持する事が可能です。フィルムと比べ施工費用は抑えられますが擦り傷や洗車傷から塗装を完全に守る事は出来ません。
②マット塗装専用ペイントプロテクションフィルム
マット塗装用プロテクションフィルムです。マットの質感を保ちながら厚さ150μのポリウレタンフィルムが塗装を覆うため塗装を擦り傷や汚れから強固に守る事が可能です。フィルムは汚れたりダメージが出てきたら貼り変えも可能ですが施工費用が高額となります。
今回はマット塗装をより強固に守る「マット塗装用プロテクションフィルム」を使用しマットブラックのM5に施工していきます。更にプロテクションフィルムへの汚れ・シミ付きを低減するフィルム用コーティング、ホイール、窓ガラスに至るまでお車の外装全体を保護・コーティングする作業内容となりました。
今回の施工内容
・XPELステルスフルプロテクションフィルム
・FEYNLAB PPF専用セラミックコーティング
・ホイールコーティング
・スリックフロントガラスコーティング
・窓ガラス全面コーティング
それでは早速施工に取り掛かって参ります。
まずはいつも通りボディチェックからスタートです。
新車納車当日にお預かりしましたが既にマット塗装の上に水シミが固着しておりました。
グロスブラック塗装を見てみると分かりやすいかと思います。
ボディにシミがあるとい事は当然窓ガラスにもシミが固着しております。
また艶のある通常塗装部分は洗車傷のような薄傷が多く入っているのが確認出来ます。
リアスポイラーのカーボンパーツにもダメージが御座います。このように新車であっても実は様々な付着物やダメージが御座います。ですのでコーティング・フィルムを施工する前にこれらをしっかりリセットする(下地処理)事が重要となります。これはフェラーリやランボルギーニなどスーパーカーでも同じです。
まずは洗車を行いお車全体の汚れを洗い流していきます。
洗車時もマット塗装に傷が入らないよう慎重に洗い流していきます。
洗車が完了しましたら、まずはマット塗装ボディの水シミ(スケール)除去です。クリーナーで塗装面を優しくクリーニングしていきます。
ビフォー
アフター
マット塗装部分のシミもダメージを与える事無く綺麗にリセット完了です。
ビフォー
アフター
グロスブラック部分のシミも綺麗に取り除く事が出来ました。
ビフォー
アフター
下回りのシミや汚れも抜かりなく綺麗に致しました。
続いて通常塗装部分のザラ付きや付着物をトランプ粘土を使用して取り除いていきます。この作業はマット塗装では行う事が出来ません。(艶が出てしまいます)
下地処理クリーニングが完了しましたら、通常塗装部分の洗車傷など研磨処理で整えていきます。今回は細かな箇所が多いため基本マイクロミニポリッシャーを使用し、マット塗装部分を磨かないよう養生を行ってから磨いていきます。
細かな箇所を慎重に磨き上げていきます。
ビフォー
アフター
ビフォー
アフター
ビフォー
アフター
ビフォー
アフター
洗車傷などで薄傷が入ってしまっていた通常塗装部分も綺麗にリセット完了です。今回は窓ガラスの全面コーティングもご依頼頂いておりますので、窓ガラスの下地処理研磨も行っていきます。
マスキングテープを貼り替え、窓ガラス用のコンパウンドとバフで窓ガラスを磨いていきます。ボディ同様、窓ガラスも新車であっても水シミや油膜が付いている事は珍しくありません。下地を整え美しい窓ガラスへと仕立てていきます。
ビフォー
アフター
窓ガラスの下地処理も完了しましたら再度洗車を行いお車全体を再度綺麗にリセットします。リセットが完了しましたら車両をフィルム専用施工場に移動させペイントプロテクションフィルムの施工に入っていきます。
まずは新型M5用のデータでプロテクションフィルムをコンピューターカットして準備を整えます。データフィルムを使用する事でカッターの使用を極力おさえ安全で綺麗な施工が可能となります。
フィルムの準備が整いましたらフィルムの施工に入っていきます。まずは脱脂クリーニングを再度行い塗装表面の余計な付着物を除去していきます。
クリーニングが完了しましたら施工液をボディとフィルム両面に塗布します。このようにする事でフィルムの糊をコントロールしボディにフィルムをフィットし易くなります。
先程準備したデータカットフィルムを施工箇所にのせていきます。データカットされておりますのでドアハンドル部分がくり抜かれているのがお分かり頂けるかと思います。(ドアハンドル部分は別パーツでフィルムを貼ります)
フィルムをのせたらボディの形状に合わせて位置を整えていきます。
位置が決まりましたらフィルム用スキージーで施工液を抜きながらフィルムをボディに密着させていきます。
ペイントプロテクションフィルム(PPF)は厚さ約150μ(コーティングの10倍以上の厚み)で塗装面を強固に守る事が可能です。今回使用するフィルムはXPEL社のステルスフィルム。マット塗装用フィルムではありますが通常の艶塗装にも使用する事が可能であり、その場合純正塗装色をそのままマット化出来るため保護とカスタムを両立した今人気の施工メニューです。(例:グロスブラック→マットブラック・メタリックレッド→マッドレッド)
その他の箇所も1か所ずつ同じ要領でフィルムを丁寧に施工していきます。
下回りや端部なども抜かりなく丁寧にフィルムを貼り付けていきます。
施工液が乾くと一見フィルムが貼ってあるのか分からないクオリティです。
ボンネットは出来るだけフィルムのエッジを出したくないためバルク施工でフィルムを施工していきます。
フィルムが施工出来ましたらよく純水で流し施工液の残りなどしっかり流し切ります。ボディ全体のプロテクションフィルムが完了しましたら再度お車をコーティングブースに戻し、各種コーティング施工と最終仕上げを行っていきます。
まずはプロテクションフィルム専用コーティング「FEYNLAB PPF&VINYLセラミックコート」をフィルムの上に施工していきます。プロテクションフィルムの上に更にコーティングするの?と思われる方もいらっしゃると思いますが、ペイントプロテクションフィルムは塗装を傷などから強固に守れる反面、フィルムの表面が水シミなどが固着しやすいデメリットが御座います。フィルムは塗装と違い磨く事が出来ないため、シミなどが固着してしまうとクリーナーで落とせる範囲が限定されてしまいます。そのため予めフィルム専用コーティングを施工する事でシミ付着を低減する事が可能となります。
しかしフィルム用コーティングは失敗してしまうとフィルムにムラなどを作ってしまい美観を損ねてしまう場合が御座います。フィルム専用コーティングはコーティング専門店での施工が安心です。
当店ではコーティング・フィルムの専門店として豊富な施工経験・知識が御座います。フィルムコーティング施工後もコーティング確認用ライトや様々な光源を使用しコーティングのムラや拭き残しがないか徹底的にチェックと仕上げを行っております。
またフィルム専用ではないコーティング剤を施工されている店舗も御座いますが注意・確認が必要です。フィルム専用ではない場合、フィルムの表面にダメージを入れてしまったりフィルムにコーティングが定着しないなどのリスクがあるためです。
当店ではリアディフューザーの裏側など施工可能な箇所は隅々までコーティングを施します。
フィルム用セラミックコーティングが完了しましたら、続いて窓ガラスコーティングを行います。フロントガラスには輸入車オーナー様に人気の高いスリックフロントガラスコーティングを施します。輸入車の場合、通常のフロントガラスコーティングを施工してしまうとワイパービビりが発生してしまいますが、スリックフロントガラスコーティングは特殊ワイパーゴムに交換と専用コーティングを施す事で高耐久かつワイパービビりを低減する事が可能となります。
その他の下地を整えた窓ガラスにも全面コーティングを施していきます。窓ガラスコーティングは雨天時の視界確保は勿論ですが水シミや油膜が付着しつらくなるメリットも御座います。せっかくボディが綺麗でも窓ガラスが汚くてはお車の美観は低減してしまいますのでボディと合わせての施工をオススメ致しております。
窓ガラスコーティングも完了しましたら最後にホイールコーティングを行っていきます。まずはホイールを隅々までクリーニングと脱脂を行い同様に下地を作っていきます。
下地処理が完了しましたら耐熱ホイールコーティング剤をスプレー工法で施工していきます。スプレー工法で施工する事で今回の様な複雑なホイールでも隅々までコーティングが可能となります。ホイールコーティングはホイールへのブレーキダストの固着を低減する事が可能なためホイールのお手入れを楽にする事が可能です。特にマット塗装ホイールやブラック塗装ホイールは鉄粉が付いてしまうとトラップ粘土などが使用出来ない塗装のため綺麗な内にコーティングを行い、定期的なメンテナンスをオススメ致しております。
全てのフィルム・コーティング施工が完了しましたら、最後にお車全体を整え完成となります。特に最終仕上げは毎回念入りに行います。フィルムの施工が綺麗でも・コーティングの施工が綺麗でも、最終的にトータルでまとまった美しさが作り出せなくてはいけないと当店は考えております。トータル的な美しさをお求めのお客様はカーディテイリング専門店である4C Detailフォーシーディテイルにお任せ下さい。仕上がったBMW M5がこちらになります。
オーナー様が仕上がったお車を見て、「フィルムが貼ってあるのが全然分からないですね!」とお喜び頂く事が出来ました。この度は多岐に渡るご依頼誠に有難う御座いました。マット塗装の美観が維持出来るようこれからもサポートさせて頂きますので今後とも引続き宜しくお願い致します。
4C Detail フォーシーディテイル
045-315-4880
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神奈川県横浜市保土ヶ谷区保土ヶ谷町1-49
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