東京都渋谷区のお客様より新車ポルシェ718スパイダーRSをお預かりさせて頂きました。

ご納車前よりご相談・ご予約誠に有難う御座います。

718オープンボディモデルの最上級グレードである＜スパイダーRS＞で御座います。ボディカラーはソリッドブラック、ヴァイザッハパッケージも装着されている特別なお車です。ご納車前よりご相談を頂き、ペイントプロテクションフィルム（PPF）をはじめ様々な保護方法にてご検討頂きました。

新車でも様々な薄傷や付着物があるため、フィルムやコーティングを施工する前に磨きと下地処理クリーニングを行える施工店を探されていたとの事でした。当初はボディカラーがソリッドブラックという事もあり、非常に繊細な塗装故にペイントプロテクションフィルムでの施工をご検討されておりましたが、フィルムとコーティングそれぞれのメリット・デメリットをご説明させて頂き今回はセラミックコーティングでの保護をご依頼頂きました。

 

今回の施工内容

・セラミックコーティング「GTECHNIQクリスタルセラムBLACK」

・ホイールコーティング

・スリックフロントガラスコーティング

・内装レザー＋アルカンターラセラミックコーティング

 

それでは施工に行っていきます。

まずはボディチェックからスタートです。

基本的に状態はソリッドブラックとしては良好ですが、それでも何か所か大き目の線傷が確認出来ます。

写真では上手く映らなかったですが、リアスポイラーの部分にも数か所薄傷が確認出来ます。非常に角度のあるダックテール形状のため磨きが難しい箇所でもあります。

ドアやAピラー部分にも薄傷が確認出来ます。大凡の状態が確認出来ましたら、まずはコーティング前にこれらの薄傷や付着物を除去し綺麗な状態を作り出す事からスタートです。

まずは洗車を行いながら開口部など細部までクリーニングを行っていきます。

スパイダーRSは通常のスパイダーとも幌の開け方が異なります。リアのトランクハッチ開口部分や幌の内側までクリーニングを行っていきます。

幌を外してみると未塗装樹脂部分に水シミが多く固着している事が分かりました。材質を確認しながらクリーナーで優しく取り除いていきます。

下地処理クリーニングが完了しましたら、続いて磨き作業を行っていきます。磨きに入る前にマスキングテープで養生を行い準備を整えます。ポルシェの場合、時折マスキングテープの弱い糊でも塗装が傷んでしまうタイプの塗装があります。（マット塗装系）材質や塗装を見極めながらマスキングを行うのも重要です。

幌部分にもコンパウンドが付着しないようマスカーでしっかり保護を行います。

準備が調いましたら、ここから磨き作業に入っていきます。遮光を行い特殊スポットライトで塗装面をしっかり把握しながら、塗装状態に合わせてポリッシャー・バフ・コンパウンドのマッチングを見つけ塗装面を磨き上げていきます。

ポルシェは曲面が多いため通常のダブルアクションポリッシャーだけでは、バフ目（磨き傷）が入ってしまい綺麗な仕上がりにならない場合が御座います。当社はポルシェ車のご入庫が非常に多いため、そのような局面への対応もバフ目（磨き傷）を入れずに非常に美しく仕立てる事が可能です。

サイドパネルも特殊スポットライトで１パネルづつ確認しながら職人が磨き上げていきます。

またカーボンパーツも通常塗装とは表面処理が異なっております。カーボンパーツの磨き・コーティング・フィルム施工にも当店は対応しております。

隅々まで丁寧に仕立てていきます。

ビフォー

アフター

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ボディ全体に入っていた薄傷・線傷・付着物などが綺麗にリセットされ、ソリッドブラックの貴賓ある美しい塗装へと変化を遂げました。今回はスリックフロントガラスコーティングもご依頼頂いておりますのでフロントガラスも同様に下地処理を行っていきます。

マスキングテープを貼り替え、窓ガラス専用のバフとコンパウンドで窓ガラスを磨いていきます。窓ガラスもボディ同様、新車であってもシミや油膜などが付着している事は珍しくないためです。全ての下地処理クリーニング・研磨処理が完了しましたら再度洗車を行いボディを綺麗な状態にリセットします。

洗車が完了しましたらコーティング前に脱脂剤を使いボディに付着している余分な油分を取り除き、コーティング前に最終調整を行っていきます。

塗装面の準備が調いましたら、ここからようやくボディコーティングに入っていきます。

今回お選び頂いたコーティング剤はセラミックコーティング「GTECHNIQクリスタルセラムBLACK」です。コーティングタイプはお任せを頂いており洗車傷が入りづらく、今回のスパイダーRSの塗装に一番相性が良さそうなコーティングとして選定させて頂きました。こちらのGTECHNIQクリスタルセラムBLACKはイギリスのGTECHNIQ(ジーテクニック)社の最上級セラミックコーティングです。3層の非常に強固なコーティング被膜を形成し、世界中のあらゆる過酷な環境下においても評価を得ているコーティングです。

まずはベースコートとなるGTECHNIQクリスタルセラムULTRAを施工していきます。このクリスタルセラムウルトラはソフトレイヤーとハードレイヤー２層を形成するベースコーティング剤です。ソフトレイヤーが塗装の細かな凹凸面に入り込み結合し、その上を硬さ9H以上と言われるハードレイヤーが守る事で洗車傷や外的要因からの付着物に対して塗装を強固に守る事が可能となります。

しかし施工が非常に難しくイギリス本国のジーテクニック社の認定を受けた施工店でないとこのコーティングを施工する事は出来ません。当店は神奈川県で初めてジーテクニック社からオファーを頂き認定を取得しております。認定には施工技術・経験と知識・整った施工環境が必要不可欠です。またGTECHNIQセラミックコーティングは硬化が早く均一にムラなく施工するには技術力が必要です。一度硬化したGTECHNIQセラミックコーティングは基本磨き以外では除去する事が出来ないほど強固なコーティング被膜を形成するためチェックが欠かせません。当店ではコーティング確認用のライトを自社開発し、そちらを使用し微細な濃淡まで整えて施工を行っております。

今回はソリッドブラック故にコーティング時の塗り傷・拭き傷にも細心の注意を払う必要が御座います。適宜アプリケーターを交換するなど慎重に作業を行っていきます。

サイドパネルも慎重に１パネルづつコーティングしていきます。そのため通常のコーティング作業よりもベースコートだけで３倍以上の時間が必要となります。

ベースコートが完了し一晩乾燥を終えましたら、トップコートを重ねていきます。使用する液剤はGTECHNIQ EXOです。ベースに使用したクリスタルセラムULTRAは塗装を守る事に特化したコーティングであり、撥水性能などは有していません。そこでこちらのEXOを重ねてあげる事でベースコートの保護と同時に、世界でもトップクラスの撥水性能を付与する事が可能となります。

トップコートをボディの隅々まで丁寧にコーティングしていきます。

ヘッドレスト後ろのカーボンパーツやドアを開けた内側など細かな箇所も隅々までコーティングで保護していきます。ボディコーティングが一旦完了しましたら、ここからオプションコーティングを行っていきます。

まずはスリックフロントガラスコーティングです。先程下地を整えた窓ガラスにガラスに浸透結合する特殊窓ガラスコーティングをフロントガラスに塗布していきます。合わせてワイパーゴムを特殊タイプに交換する事でワイパービビりを低減する事も可能です。窓ガラスコーティングは雨天時の視界確保は勿論ですがシミやウロコなどが窓ガラスに固着しづらくなるため、オススメです。せっかくボディが綺麗でも窓ガラスが汚くては見た目が半減してしまうからです。

フロントガラスコーティングが完了しましたら、続いてマットホイールコーティングを行います。リムの内側まで綺麗にクリーニングと脱脂を行った後、耐熱ホイールコーティング剤をスプレー工法で施工していきます。スプレー工法で施工する事により複雑な形状のホイールでもムラなく隅々までコーティングを施する事が可能です。また当店はマット塗装ホイールにも対応しており、マット塗装の色味をほとんど変える事無くコーティングが可能となっております。

外装のコーティングが完了しましたら、最後に内装のレザーとアルカンターラのコーティングを行っていきます。内装も外装同様、新車であっても汚れている事は珍しくありません。まずはコーティング前に内装も下地を整える事からスタートです。

まずは掃除機でシートの隙間やフロアカーペットなど隅々まで微細な塵・埃等を取り除いていきます。

レザーが汚れている箇所はクリーナーとマイクロブラシを使用しクリーニングを行っていきます。

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数か所汚れが付着している箇所が確認出来ましたが、全て綺麗にリセット完了です。

内装の下地処理クリーニングが完了しましたら、ここからコーティング施工に入っていきます。まずはアルカンターラコーティングです。当店では材質に合わせてコーティングを組み合わせて施工を行っています。

アルカンターラ部分にコーティングを丁寧に塗り込んでいきます。

ドアトリムやハンドル、シフトノブばど手が触れやすい箇所を中心に全体コーティングしていきます。アルカンターラコーティングを行うと防汚性と撥水性を付与できるため、シミ付きを低減する事が可能です。

アルカンターラ部分のコーティングが完了しましたら、レザー部分のコーティングを行っていきます。今回使用する液剤はULGOレザーセラミックコーティングです。

当店ではレザーのタイプやお色に合わせて最適なレザー専用コーティング剤を都度選定し施工を行っています。また当店独自の施工方法により、レザーコーティングを行っても艶々になってしまったりツルツル滑ってしまう事もなく、見た目や質感を変える事無くコーティングを行えるため大変人気が御座います。

レザーシートは勿論、ハンドルのセンター部分やドアトリムなど手が触れやすいレザー部分をしっかり保護施工していきます。

いかがでしょうか？レザーやアルカンターラはコーティングしてあるか分からほど自然な仕上がりとなっております。内装に関してはいかにコーティング感を出さずに保護性能を持たせるかが技術力となります。外装コーティングと合わせて内装も是非当店にお任せ下さい。

全てのコーティング施工が完了しましたら、再度お車全体を整え完成となります。仕上がったPorsche718SpyderRSがこちらになります。

この度は御依頼誠に有難う御座いました。仕上がったお車を見てオーナー様にもお喜び頂く事が出来ました。今後も綺麗な状態を維持出来るようサポートさせて頂きますので今後とも永いお付き合いを宜しくお願い致します。

 

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